画像出典元:SPUR
2024年7月、フランス・パリのサザビーズで開催されたオークションにて、ジェーン・バーキン本人が使用していた「初代バーキン」が約14億7000万円(手数料込み860万ユーロ)で落札され、世界中で大きな話題となりました。
本記事では、この“伝説のバーキン”がなぜこれほどの価値を持つのか、そして弊社が所蔵する初代バーキンとどのような関係があるのかを、背景からひも解いてご紹介します。
2025年7月、フランス・パリのサザビーズで行われたオークションにて、ジェーン・バーキン本人が使用していた初代バーキンが出品され、手数料込みで860万ユーロ(約14億7000万円)という驚異的な価格で落札されました。
落札者は日本人の個人コレクター。入札には計9人が参加し、約10分間にわたって白熱した競り合いが繰り広げられました。
該当のバッグは黒のレザー製で、擦れや汚れといった「使用感」がしっかり残る状態。それにもかかわらずこれほどの高値がついた背景には、「ただのハンドバッグ」では済まされない深い物語性と希少性がありました。
今回脅威的な価格で競り落とされたこのバッグは、エルメスの名品「バーキン(Birkin)」の初代モデルにして、その名の由来である女優・歌手ジェーン・バーキン本人が実際に使用していた一点です。
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1981年、バーキンがパリ〜ロンドン間のフライトで当時のエルメス社長ジャン=ルイ・デュマと隣席になったことがきっかけで誕生したとされる「バーキンバッグ」。
その後、完成したバッグが彼女の元に贈られ、1985年から1994年までの約9年間、日常的に使われていたのが、今回出品された“初代バーキン”なのです。
ジェーン・バーキンはこのバッグにステッカーを貼ったり、ペンで落書きしたり、缶バッジをつけたりと、自分らしい使い方を徹底していたとされ、その個性も含めて今回の落札は世界中で話題を呼びました。
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今回のニュースを受けて、「バーキンという存在そのものの歴史」にあらためて注目が集まっています。
実はXIAOMAにも、そんな“バーキンのルーツ”を感じさせる特別なモデルが所蔵されています。
それは、エルメスを代表するバッグ「オータクロア(Haut à Courroies)」のスペシャルオーダーモデル。
オータクロアはエルメス初のバッグ。もともと馬具を持ち運ぶための実用バッグとして誕生し、後にその大容量を活かして旅行用バッグとしても広く用いられるようになりました。
その構造やデザインが、のちの「バーキン」誕生の原型となったことで知られます。
XIAOMAが所蔵するこのモデルは、ショルダーストラップが付属する特注仕様で、現在ではほとんど見かけることのないディテールが随所に見られます。
今回の落札価格が示す通り、バーキンは今や「バッグ」の枠を超え、美術品や資産としての価値を帯び始めています。
希少モデルであればあるほど、年を経るごとに評価が高まる傾向にあり、単に「使う」ためのアイテムではなく、「保有し、未来に引き継ぐ」選択肢も現実的です。
また、状態の良し悪しや保管状況によっても価値が大きく左右されるため、保管環境や湿度管理・メンテナンスの徹底も重要になります。
今回の落札劇は、私たちに「モノの価値とは何か?」を改めて問いかける出来事でした。
単に希少というだけでなく、その背景にある“人の物語”や“時代の息吹”が価値を生む──。初代バーキンはまさに、その象徴といえる存在です。
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