エルメスのバッグのお手入れ方法について

エルメスのバッグのお手入れ方法について

エルメスのバッグを家宝にするには

エルメスのバッグが特別な存在である理由は数多くありますが、その1つに、高級な革が美しく年を重ね、時間とともにより良いものになるということが挙げられます。日頃からバッグを使用することで革独自の特性が引き出され、持つ人およびその人の習慣に合わせて形が馴染み、自分だけのバッグになっていきます。その情趣はとても美しいものですが、バッグの年の重ね方および変化には限界があります。バッグの美しさを保つために、ここで紹介されている簡単な習慣を取り入れてお手入れをするようにしましょう。

パンデミックの最中にバッグを清潔に保つ方法

頻繁な手洗いに加えて、保護用のレインカバーを使用することでバッグをきれいに保つことができます。レインカバーの使用は最も見映えのするバッグの持ち方とは言えないかもしれませんが、エルメスのハンドバッグに付属しているレインカバーはパンデミックの最中にバッグを清潔に保つのに最適です。レインカバーは拭くことで簡単にきれいになり、中のバッグを清潔に保つことができます。バッグは使用するたびに中身を全て取り出し、中の荷物を個別にアルコールティッシュできれいに拭くことをお勧めします。革に永久的な損傷を与えてしまいかねないので、バッグをアルコールティッシュで拭くことは避けてください。

 

エルメスの革の維持方法

革素材は耐久性に優れ、維持には比較的手がかかりませんが、有機素材であるゆえに、長く美しさを保つためには、バッグのお手入れを最優先に行う必要があります。

 

日頃の使用および手の皮脂により、持ち手部分は特に摩耗しやすいものです。バッグの持ち手部分にかわいらしいシルクのスカーフを巻くことには、バッグを個性的に飾ること以上の意味があります。ツイリーは日頃の使用から持ち手部分を保護します。通常の革よりも浸透性が大きいことの多い[エキゾチックレザー]のバッグをお持ちの場合は、持ち手部分にツイリーを巻くことを強くお勧めします。

 

薄い色合いの革は濃い色の生地の色が移りやすいため、注意が必要です。一般的な過ちの1つに、歩行時にバッグがジーンズに擦れてしまい、バッグが変色してしまうということがあります。

 

バッグに荷物を詰める際に考慮すべき点は、中に入れる物の重さと形です。バッグに物を詰めすぎたり、大きすぎるものを入れたりすると革が伸びてしまい、永久的な型崩れを引き起こすことがあります。バッグは絶対に床に置いたりせず、傷や擦れを防ぐために、置く場所に注意してください。持ち手を使ってバッグを掛けるのも禁止事項の1つです。これは持ち手部分を不必要に伸長させ、バッグの型崩れを引き起こすことがあります。

 

「定期的にバッグを休ませることで、バッグの自然なツヤを長く保つことができ、それは欲しい時にエルメスのバッグを買い足す素晴らしい口実にもなります」

エルメスのバッグの修理方法

バッグを大切にしていれば修理は必要ないでしょう。しかしながら、事故に見舞われることもあるでしょうし、時にはバッグに何らかの処置が必要な場合もあるでしょう。最善の策は、エルメスの提供するバッグの保守及び修理サービスであるエルメス・スパを利用することです。ここで提供されているサービスにはファスナーの交換、縫い目の修復、傷やシミの除去、擦れた角の補修、金具の交換、そして革のツヤ出しなどが含まれています。ほとんどの場合、これらの処置はお近くのエルメスのブティックで施されますが、バッグがパリに送られ、作り手である職人もしくはその後任者が自ら作業をすることもあります。

ただし、エルメスには、第三者が修理など一切の手を加えていないバッグしか取り扱わないという厳しい規則があることを忘れてはならず、もちろん偽物のバッグも処置を断られます。

エルメスのバッグのクリーニング方法

革製のバッグは油や香料基剤製品に触れないようにし、清潔な乾いたマイクロファイバークロスを使って埃や汚れを落としてツヤを出してください。落とすのが難しい跡に関しては、専門の革クリーナーが有効ですが、注意深く使用し、ボトル背面の使用方法を確認しながら使用してください。はじめにバッグの目立たない部分でパッチテストを行うことをお勧めします。

 

クリーニングをした後は、必ずバッグを室温で自然乾燥させてください。革によっては何としてでも水に触れさせてはならないものもある一方で、ある程度の耐水性を持つものもあります。可能であれば、どのエルメスのバッグも水に触れさせないようにしましょう。つまり、レインカバーを使用する場合を除き、雨の日の使用は控えるようにするということです。万が一バッグが濡れてしまった場合は、素早く布で拭き取り、革に水シミができないようにしてください。水シミは絶対にクリーニング用品で除去しようとしてはいけません。代わりに、エルメス・スパの専門家に対処してもらうようにしましょう。

 

液漏れもシミの原因になりますので、ペンはバッグに入れて持ち歩かないようにしましょう。バッグに入れたペンが誤って液漏れを起こした場合、インクのシミは絶対に取れないので、リスクを負うようなことをするべきではありません。同様に、漏れる恐れのあるもの(化粧品、水、手指消毒液など)を持ち歩く場合には、バッグの中でバッグインバッグのようなバッグオーガナイザーや荷物を小分けして収納できる革小物を使用するようにしましょう。

 

「バッグに入れたペンが誤って液漏れを起こした場合、インクのシミは絶対に取れないので、リスクを負うようなことをするべきではありません」

 

トワルのキャンバス素材のエルメスバッグのクリーニング方法

トワル―特に薄い色合いのもの―は汚れが目立ちやすく、ジーンズに擦れると色移りすることがあります。激落ちくんを使用するのが、シミを落とす際の人気の方法ですが、キャンバス素材に関してはシミが余計に広がる恐れがあります。バッグに最善の処置を施すには、エルメスの店舗へ持ち込むのが一番でしょう。これは確実に、最安値の選択肢ではありませんが、安心してバッグを託すことができます。

エルメスのバッグの保管方法

エルメスのバッグは、使用していないときは室温で保管してください。高温もしくは低温での保管は革に悪影響を及ぼし、エキゾチックレザーは特に極端な気温に弱い傾向にあります。湿気の多いところに住んでいる場合、バッグは空調管理された部屋で保管するようにしてください。

 

革の乾燥や色褪せを防ぐために、バッグは直射日光を避けて保管することをお勧めします。全てのエルメスのバッグには保存袋がついていますが、更なる保護および型崩れ防止のためにバッグピロー、ティッシュ、もしくはプチプチを使用して保管してください。定期的にバッグを休ませることで、バッグの自然なツヤを長く保つことができ、それは欲しい時に他のエルメスのバッグを買い足す素晴らしい口実にもなります。順番にいろいろなバッグを使いたいですよね?逆に、長いこと保管しすぎて革に金具の跡が残ってしまうようなことがないように気を付けてください。定期的に革に風を当てると良いでしょう。

 

エキゾチックレザーのエルメスバッグのお手入れ方法

エキゾチックレザーのバッグは常に通常の革よりも注意深く取り扱う必要があります。時とともに乾燥し黄ばんでしまうエキゾチックレザーもありますので、専門家のアドバイスを聞き、正しい取り扱い方法を知ることが大切です。これらの繊細な素材はリントフリーのマイクロファイバークロスを使ってきれいにすることができますが、常にウロコの模様と同じ向きにクロスを動かすようにしてください。バッグが油や香料基剤製品に触れないようにし、絶対にバッグを濡らさないようにしてください。どのエルメスのバッグも雨の日の使用は避けるべきですが、これはエキゾチックレザーの製品に関して特に言えることです。雨の日はバッグを使用せずに、次の晴天の日まで家においておきましょう。エキゾチックレザーは極端な気温にも弱いので、ビーチやスキー場での休暇には持って行かないようにしましょう。

 

リセのバッグはさらに注意深く取り扱う必要があり、布に過度に擦れると簡単に光沢を失って(色褪せもして)しまいます。反対に、マットなエキゾチックレザーは時とともに風格が出てくる傾向にあります。