いつの時代も世界を魅了し続けるハイブランド、エルメス。世界最高水準といっても過言ではないエルメスの職人たちが、ゆっくりと時間をかけて1つのアイテムが作られています。1つのアイテムで有する時間は他ブランドに比べるとかなり長く、需要と供給が釣り合わない時間が多くあります。
そのため「エルメスバッグ」という1つのステータスが生まれ、エルメスというブランドの価値が高まっているのです。他ブランドにはない高い品質性と稀少さにより、エルメスのバッグはコレクションとしても価値があり、コレクターズアイテムとして収集している方もいます。
中には1年に数個しか製造されないレアアイテムもあり、コレクター心をくすぐらせます。今回はそんなエルメスのレアモデル、限定モデルをご紹介いたします。
数多くあるエルメスコレクションの中でも、究極のレアアイテムと呼び声が高い「ヒマラヤバーキン」。その稀少性の高さから聖書などでも登場するアイテムになぞられ「ハンドバッグの聖杯」とも称されています。その理由として、エルメスが誇る高い素材の品質性と、職人技巧がありました。
高級素材のひとつであるクロコダイルレザー、ニロティカスを特殊な染色方法で、名前の由来となったヒマラヤ山脈を彷彿させる雪山の白から山肌のグレーやブラウンが繊細なグラデーションで実現。また2017年に金具部分にダイヤモンドを散りばめたヒマラヤバーキンがオークションに出品され、当時の史上最高額で落札さて世界記録を更新させました。それほどヒマラヤコレクションの価値はあり、金よりもヒマラヤの方が投資に優れているとも噂されるほど。今後も上昇すると考えられています。
エルメスの本店であるフランス・パリに位置するフォーブル・サントノーレ店。1880年に開店して以来、エルメスの本拠地として世界中のエルメスフリークから愛されています。またフランスの伝統的な美しい外装に、多くの観光客が集まります。
そんな本店をイメージした、バーキンが一部のVIPゲストの為生まれました。その名も「バーキン・フォーブル」。サイズは通常のバーキン20と同じ小ぶりですが、その存在感は他のバッグでは表現できないほど、特別です。
フォーブルは2つのバージョンで製作され、エルメス本店の昼と夜を表現しています。エルメスの定番カラーのゴールドを基に、エベンヌ、ブリュレなどブラウン系で統一し昼を表現。そして夜にはディープブルーを使用し、ブルーインディゴとブルーマリンを組み合わせています。
それぞれの色により素材も異なり、ハンドルとフラップ部分にアリゲーターマット。ボディには2019年に登場したヴォー・マダムを使用し、他にもエプソンやスイフト、ソンブレロなど馴染み深い素材も各所で使用されています。
そしてもうひとつのポイント。それはクロシェットです。こちらはエルメスを象徴するオレンジのショッピングバッグをイメージしデザインされています。余すことなくエルメスの魅力が詰まったアイテムです。
エルメスの代表するバッグのひとつである、ケリー。
そんなケリーを大胆に「カット」とし、ハンドバッグをクラッチバッグに変えてしまったのが「ケリーカット」です。
サイズはカットされていますが、ケリー自体の魅力はカットされずそのまま全て備わっています。折りたたみ式のハンドルもあるため、通常のクラッチバッグよりも持ちやすいでしょう。
マチはないため収納力はありませんが、パーティなど特別なシーンには最適なバッグです。需要は高いアイテムですが、生産数が低く、あまり流通されていません。そのためコレクターズアイテムとしても注目を集めています。
2020年に発表された、エルメスの新しいコレクション「レインボー」。
エルメスを代表するバッグであるバーキンと、世界初のファスナーバッグの復刻盤であるボリード1923で展開されています。
名前の通り虹をイメージしたコレクションで、バッグ全体に4つの横線が入り、それぞれ異なる色を使用しています。またこちらのコレクションは2つのバージョンがあり、「サンライズ」と「サンセット」と使用されているお色も異なります。
日差しの様に穏やかなお色を組み合わせた「サンライズ」。配置も決まっており、上部からライム、セサミ、ローズコンフェッティ、テールバテューを使用。一方夕暮れを彷彿させる「サンセット」は落ち着いたトーンで、アプリコット、ブルーアガット、マグノリア、ルージュカザックを使用されています。
遊び心たっぷりのコレクションは発表されてから瞬く間に注目を集め、高い人気を誇ります。その人気の高さから、特にバーキンは入手が難しいとされています。
2009-10年の秋冬コレクションで発表され、世界に衝撃を与えた「シャドーバーキン」。
当時エルメスのクリエイティブ・ディレクターはジャン=ポール・ゴルチエが務めており、長い歴史をもつエルメスの中で最もエキサイティングな時代のひとつとも言われています。そんな時代に生まれたシャドーバーキンは、彼のデザインしたエルメスアイテムの中でも特に知名度が高いアイテムです。
エルメスの象徴ともいえるバーキンをだまし絵で表現し、特徴的なフラップとストラップをエンボス加工で立体的に表現しています。サイズは通常のバーキン35と同じで、素材もスイフトレザーを使用。かなり使いやすいアイテムです。
その人気の高さから発売から10年近く経った2019年に再登場。現在でも多くのゲストから支持され、店舗でもなかなかお目にかかれません。
エルメスの代表的バッグであるケリーを大胆に変身させた、「ケリーピクニック」。2011年に限定発売されて以来、その愛らしい姿に世界中が魅了されました。
フランス語でオシアと呼ばれる柳の枝を使用し、エルメスが誇る一流の職人たちが丁寧に手作業で製作されています。細かく美しい編み込みが一段とバッグ全体の気品さをプラスしました。
ハンドルやフラップ部分など随所にバレニアレザーが使われ、カゴバッグでありながら耐久性にも優れています。また内装にもバレニアが使用され、使いやすいと人気を高めます。
その愛らしい外見と使いやすさから世界中から欲しい!と声が上がりますが、ケリーピクニックはどうも気まぐれな性格なようで、生産数も低い傾向です。市場ではかなり注目が集まっているバッグで、手に入るのもなかなか難しいレアアイテムです。